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そんなあなたのこんなおはなし Vol.4

2008
01
28
ring
これは『そんなあなたのこんなおはなし Vol.3』の続きです。

まだお読みになっていない方は先にこちらををお読みください。


そんなあなたのこんなおはなし Vol.1  Vol.2  Vol.3 


***********

Aマネージャーに呼ばれ、なぜか会議室へ。


・・・なんだかヤな予感がする。
メンドーなことはご勘弁くださいませよ。



この店で一番偉いAマネージャーは実質この店のボスだ。
前述のとおり、やり手でこの会社一の出世頭。
Aマネージャーは大きな案件をいくつも掛け持ちしていて忙しく、普段この店にいることはなかった。珍しくいたとしても、数時間後には出張に行くのですぐに居なくなる。


ワタシはこいつが大っ嫌いだ。
いまどき珍しいアツイ奴でそのアツさが私には煩わしい。そんなの流行んないし。
たとえていうなら、金八先生かな。声がでかいからどこにいるのかすぐにわかる。
この職場に入ってすぐに社員旅行にいったことがある。ワタシはAマネージャーと同じ車に乗るのがいやで別の車に移動した。
まー、本人が気づいているかどうか知らないけど、ワタシとAマネージャーは必要以上に話すこともなく、話すときといえば前振りもなく用件のみ。しかも所要時間1分くらい。(笑)


「さっき、Bちゃんから話を聞いた。本社に掛け合って増額できないか聞いてみるよ。」

・・・・・ソウデスカー、オネガイシマスー。

「俺さ、数ヶ月前に身内を亡くしたばかりだから他人事とは思えないんだよね。」

・・・・・ア”ー、アノ時ハ大変デシタヨネー。。。

「だから、他に俺たちができることがないか調べて。じゃ、これから出張だから」


へえ”?


えゑゑェヱヱエエエエエ"ーーーーーーーーー!!


ま、丸投げですかいっ!!




この瞬間、Bちゃん一個人の頼みごとがワタシの「お仕事」に変わってしまった。

ワタシのようなサラリーマンにとって、上司のオコトバは神のお言葉。こうなってしまっては、動かざるを得ない。

それに、ワタシの会社は完全能力主義で仕事は自分から取りに行くもの、なければ自分で作り出すものだった。
3カ月おきに上司との面接、半年ごとに査定があり、給与はそのときに決まる。増額することもあれば減額されることもある。能力があると認められれば一スタッフでも一足飛びにマネージャーになることもあったし、たとえマネージャーであっても一スタッフに降格することもある。
欧米の会社のようにクビになることはないけど、それが能力主義の会社で働く現実。
だから、上司からの指示なのに「できません」ということは、自分の能力がないと認めることと同じだった。




しかし、ワタシは数日でこの会社を去る身だったから「できません」といってもよかったのだけど、、ワタシはAマネージャーが大っ嫌いだったから、ワタシのちっこいプライドにかけて「できません」とはいいたくなかった。


Aマネージャーが出張で会議室を出たあと、ワタシは事務所に戻った。

最終的に「できない」と判断されるとしても、何か具体策をださなければ。
どうしよう。
ここはプロにひとつ聞いてみるか。

ワタシは親友であるE子に電話をかけた。
今、12時すぎで昼休みだろうから彼女の仕事の邪魔をすることはない。
E子は福祉の専門家だった。ケア・マネージャーやカウンセラーの資格を持つ。とても聞き上手で人柄もいい。距離感のとり方が抜群にうまい。ワタシは今までいろんな人にカウンセリングを受けたがE子以上に上手な人はあったことはない。

E子が電話に出た。
簡単に挨拶をして、Bちゃんの話をする。
Bちゃんを助けたいが何をしていいのかわからない。ワタシにできることがあればこっちで動くのでアドバイスがほしい。といった。
E子は忙しい身にもかかわらず、とりあえず、Bちゃんと話をしたいといって、電話相談にのってくれることになった。

ワタシはすぐにBちゃんを別室に呼び、そこからE子に電話してもらった。


しばらくたってからE子からワタシへ電話がはいった。
BちゃんからワタシにE子と話したことをいってもいいと許可をもらってるから、といって話をはじめた。


Bちゃんは今、彼氏と二人ぐらしだが、彼氏はもともと体が弱かったらしい。そしてガンを患い現在無職。医者からあと3ヶ月の命といわれている。
その彼氏は自身の治療費などでお金がない。Bちゃん自身も彼氏の療養費等ですでに借金を抱えている。頼みの両親とは彼氏との交際を反対されて絶縁状態。彼氏の母親は年金ぐらしで彼が病気であることを知らない。




・・・・・・・・・・・・絶句。



この自由恋愛の時期に親から勘当って。。
何年も一緒に働いていたのにBちゃんについて本当に何もしらなかった。

ワタシだったらこんな面倒な彼氏とつきあえるだろうか?
絶対無理無理無理!!

だけど、Bちゃんはずっと何年も彼氏を支えてきたんだ。えらいよな。
きっと彼氏の前ではワタシが見たこともないようなやわらかい表情をみせるんだろうな。


同情してても仕事はすすまない。
気持ちを切り替えて、何ができるかE子に聞く。

まず、お金の借り入れ。彼氏は無職だから消費者金融でもお金を借りることはまず無理だ。ア○ムでも一定の収入があることが借り入れの条件だ。
Bちゃん自身も借金があるからこれ以上借りると無理がくるだろう。
頼みの親とも絶縁状態だから、借金の申し入れも難しい。
生活保護も考えたが、Bちゃんの収入だと扶養できると判断されるから、いったん彼と離れて独居で無収入という状況でなければ生活保護を受けるのは難しい。それでも審査が厳しくなっているから保護を受けれるかどうかもわからない。
高額療養費制度にしても、いったん病院にお金を払ってからでないと申請できない。その払い込むお金がないのだから八方ふさがりだ。


医者が彼氏の容態が3ヶ月しかもたないというのなら、完治することは難しいだろう。
もし、彼氏がなくなってしまっても、Bちゃんは生きていかなければならない。それはすぐに現実となってやってくる。そのとき誰がBちゃんを支えるのか。


状況の困難さに正直どうしていいかわからなかったが、これ以上プロにただ働きをさせるわけにいかない。こっちで何ができるか考えてみる。ありがとう、とお礼を言った。
E子は「私は彼女をあなたの友達として話を聞いただけだから。だから、何かあったらまた相談に乗るからと彼女につたえて。それに平日のこんな時間に電話をかけてくるぐらいだから、よっぽど大事な友達なのね。」


ワタシがBちゃんの友達?


・・・・かなり微妙なんですけど。。。。



(つづく)



 お願いします。




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