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人生の目的

2012
09
18
ring
数年このブログをやってきましたが、マイケルジャクソンから始まり、成功したアーティストが世界平和を説くだけでなくどうしてスピリチュアルや神秘主義に惹かれるのだろうと思いました。レディガガ・マイケルジャクソン・マドンナなどはコンサートやアルバムのジャケットなどに神秘主義的なシンボルを取り入れていますし、世界平和を願うような発言もしています。

いろいろと調べていくうちに、以前も紹介したエルヴィスについての本を手にしました。そこにはエルヴィスの魂の遍歴が書かれていました。今回はエルヴィスが神秘主義になったきっかけについて紹介したいと思います。
エルヴィスに興味がなくても、人生の意味を知りたい方や魂の修行をなさっている方には興味深い内容です。

ところで、これはエルヴィスの話なのですが、マイケルジャクソンとどうしてもかぶってしまうのは私だけでしょうか。

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エルヴィスは、独特なジェスチャーで頭を後ろに振りながらきれいな髪をたくし上げた。彼はラリー(エルヴィスの美容師で、その後エルヴィスの霊的教師となる)の予想よりずっと親しみやすい男である。

「掃除はいいよ。家政婦がやってくれるから」ラリーがカットを終えるとエルヴィスは床を見ながら言った。
「僕がいまやります。自分の後始末は自分でやらなくては。」エルヴィスは頭を横に振ったが、ラリーは構わず話しかけた。「誰もが責任をもっているんです。それを避けるわけには・・・・。」
エルヴィスはすぐに切り返した。「なんでそんな話になるんだい」
「これは僕の信念なのです。」
その言葉を聞くと、エルヴィスは顔をしかめた。「髪の毛の一本や二本がどうして信念と関係するんだい」
うぬぼれたやつだと思われないようラリーは慎重に言葉を選んだ。
「ヨガでは、手段と目的は一つだと、偉大な太師たちが教えています。人生をどう生きるかということです。」

彼の話にエルヴィスは興味を抱き始めたようだった。
「君は変わった美容師だな」
「美容師は生活のためにやっているんですよ。僕はなによりも先に人間です。」
エルヴィスは突然笑い出した。「僕は腕のいい美容師をようやく探し出したと思ってたんだぜ!君自身のことについて話してみろよ。一体、どうやって人生を生きているんだい?」彼は機嫌よくまた笑い始めたが、目はラリーをしっかりと見据えていた。

(ラリー)「何年か前のことです。僕は神秘的な体験をしました。今は詳しいことは言えませんば、そのおかげで僕は神と、そしてイエスに近づくことができたんです。その体験が高揚感と目的とを与えてくれました」

「目的だって?」エルヴィスは椅子から飛び上がらんばかりになって叫んだ。「それは僕の人生にはない言葉だ。目的かあ!」彼は両腕を振ると、髪を濡らしたままグレーのケープを後ろに翻し、バスルームとのあいだを行ったり来たりし始めた。それはラリーにとって今も忘れられない光景だ。

(エルヴィス)「目的だって?人生の目的を話してくれよ。ぼくにはわからない・・・」
ラリーは、彼にゆっくり笑みを返した。
人間は、なぜ自分がこの世にいるのかを発見するために生きている。それが目的ですよ。それがわかったら、それを実現するために行動するんです。そうすれば自分の使命がわかります

「君は何歳なの?」あたかもラリーを調べるような視線を投げかけた。「24歳です」
「僕よりも四歳も年下じゃないか。それなのに、君は答えを全部知っている。たいしたものだ」
「全部知っているわけじゃありません。僕は問いかけるだけです。太師たちがその答えを知ってるんですよ」

エルヴィスは面食らったように頭を左右に降った。
「おいおい次から次へと謎をだしてくれるなあ。なんだ、その太師というのは?」
「別に謎なんかありませんよ。イエスはその一人です。マホメット、モーゼ、ゾロアスター、釈迦、中国の老子もそうです」

それでも納得せず、エルヴィスは執拗に迫った。「じゃあ、その人たちはどうやって太師になったんだい?」
これは難問ではあったが、ラリーはなんとかこう続けた。
「この人たちは神に選ばれた器だったんですよ。独自のやり方でね。」ラリーは自分がこれまでに読んできた、たくさんの本から得た知識を心の中で思いめぐらした。
<幻を見た人もいたし、声を聞いた人もいるな>

これを聞いた途端、エルヴィスは、まるで雷に打たれたかのように飛び上がった。
「声か!確かに何かがあるな!」彼はしばらく、何かを思いつめているような表情を見せた。「君なら信じられそうだ。」しかし、彼はまだためらいがちに、ラリーを心配げに見つめていた。

「僕が声を聞いたことがあるって言ったら、君はどう思うかな」
「疑う根拠は何もありません。」
「嬉しいね。僕は、周りの人間には誰も言えなかったんだ。言っても、口に鍵をかけられちゃうだろう。正直言って、君はどう思う?」彼は、真剣な眼差しをラリーに投げかける。(中略)

「あることを打ち明けることになりそうだな。ぼくは、自分の目的についても何かわかったような気がする。これまでの人生で起きたことが、なにか見えない手に導かれていたような気がいつもしていたんだ。僕の成功はただの偶然で起こったことじゃない。そこには理由があるはずだ。その理由を見つけ出したい。」

(エルヴィス)「君がさっき言った本を見てみたいな」
「持ってきていますよ。そこには二つの基本的な生き方が書かれているんです。一つは霊的な進歩の道で、もう一つは人々が出世のためにあくせく働いて、互いに出し抜こうと勤めている物質的な道です。」

エルヴィスはやっと元気を取り戻したようだ。
「僕には君の言っていることがわかるよ。これまで、虚飾だらけのハリウッドで生きてきたんだ。君のあったこともないような奴らとも付き合ってきた。口々に太い葉巻をくわえ、腕をまきつけてきて”ベイビー”って呼びかけてくるやつらだ。自分の利益のためなら、すぐに取り入ろうってチンピラどもさ。ぼくは、自分が中古自動車と似たような運命をたどるんじゃないかって感じてるよ。僕は使われている身なんだ。映画を観ようと外出しようものなら、まるで見世物のように人が群がるのさ。僕が唯一話せる相手というのはメンフィスからきた相棒たちだが、あいつらときたら女のことしか頭にないんだ。それがあいつらの目的さ。」

一息つくと彼はうつろに微笑んだ。
「女が悪いとは言わない。でも、人生にはもっと大きな意味があるはずだろ。何か真剣な目的、自分が信ずるように定められている何かがあるはずだ」

「あなたは歌でも映画でも、たくさんの人々を幸福にしていると思いますよ」
ラリーは慰めるように語りかけた。
「ぼくは自分自身に対して、なにかをする必要を感じているんだよ!僕がどんなに空しい思いをしているか、誰にわかるものか!」エルヴィスはほとんど泣き叫ばんばかりだった。エルヴィスは、自己嫌悪であがいているような表情をラリーに見せた。それから一気にまくし立てた。

「僕は、まず”成功”してしまったんだよ。まったく気づかないうちに、本当に自分が追い求めていた方向とは違う方にどんどん進んでいるみたいだ。事態はさらに悪くなっていくような気がするよ。自分のやること成すことすべてが万事うまくいくという考えが、すっかり身についてしまってるんだ。そんなぼくでも、ハリウッドにはどうしてもなじめそうにないよ。初めて舞台に立ったころ、ときどき芸能界のパーティに顔を出してみたんだ。いい年をした男たちが、まるで恋人に呼びかけるみたいに、僕に対して”スウィートハート”って声をかけるんだぜ。信じられないよ。そこにいる皆が、僕の親友みたいに振舞うんだよ。・・・なんでもただ褒めまくるだけさ。誰もぼくのことなんか本当にしっているわけないのに、名前に反応しているんだ。ただそれだけさ。ハリウッドの芸能界に入る前から、この種の連中のことは耳にしていたよ。”とっても素敵な人たち”だってね」

エルヴィスの肩の荷を軽くしてくれるような何かが、この見知らぬ若者にはあった。そういう気持ちは母親が死んで依頼、かつて一度も経験したことはない。エルヴィスはしばらくの間。心静かに過去を振り返る・・・。
「ママは素朴な女だったけど、とても頭が良かった。仕事が初めて軌道に乗ったときに、こういってくれたよ。”エルヴィス、お前が脚光を浴びているあいだは誰もがお前を愛してくれるだろうけれど、一度お前が落ちたら友達が消えていくのを目にするだけなのよ。お前がどこから来たのかということを忘れないようにしなさい”って・・・」彼はため息をつく。

「両親はぼくのために、随分犠牲になってくれた。そのことは決して忘れやしないよ。それこそ本当の霊性だよ。人のために自分を与え尽くすことが、イエスをあれほど偉大にしたんじゃないのか?」
エルヴィスはなおも話したがっている様子だった。ラリーは彼にじっと聞き入った。

「スターであるってことがどんなにさみしいものか、君にはわからないだろうな。僕にはそんな状態をわかってくれる人間はだれもいやしないんだよ。おふくろが死んでからは誰ひとりいやしない。僕は親父が好きだが、オヤジには僕の必要としているものが理解できないんだ。」こういい終えると彼は目頭を手で押さえたが、むろんラリーは見て見ぬふりをした。

「夜遅く寝る前だけど、ときどき目を閉じると僕を見つめているおふくろの姿が見えるんだ。おふくろの目はやさしくて、潤んでる。とても幸せで平和な経験だよ。いつもおふくろと会うのを期待しながら寝るんだ。今までに体験したどんなことよりも、ずっとリアルな体験だよ。(中略)おふくろへの思いがハリウッド行きから僕をまもってくれたんだ。ハリウッドから離れていたほうがいいって、よくわかったよ。ハリウッドに居続けると価値観がおかしくなってくる。田舎(メンフィス)に帰るとそれが正しく保てるんだ。だから、僕はなんとか変わらずにいられるんだよ。南部なまりはすっかりとれちゃったけどね。でも幸いなことに、それだけですんでるよ」

ラリーは、すべてを手に入れているはずのこの男を、じっと見つめていた。完璧なプロフィール、その上誰にも負けない美貌の持ち主である。彼は21歳にして富と名声を手中にした。どこにでも行け、どこにでも住め、なんでもできたが、その心は満たされてはいない。その原因が『実現されていない可能性の中にある』ことが、ラリーにははっきりとわかったのだ。エルヴィスを霊的な道に向かわせることが、自分のこれからの目的なのかもしれないーーーそう思いながら、ラリーは呼吸を整えて切り出した。


「神のない人は誰だって寂しいものですよ」
これに対してエルヴィスはラリーに挑戦的な目を向けた。
「君は神について何を知ってるんだ?」
「僕は神が存在するということを知っています」ラリーは、あたかも伝道師のような確信を持って答えた。
「そしてイエスが神に遣わされた人だってことも」

エルヴィスはラリーの浅黒いライオンのような顔立ちに視線を走らせた。
「君はユダヤ人じゃなかったのか?」と、彼は当惑気な表情をした。
「イエスもユダヤ人でしたよ。その使徒たちも全員ユダヤ人です。彼らはイエスを受け入れるのに何ら支障はなかった。僕だって同じですよ。イエスは狂った世界の中で、唯一まともな存在に見えましたよ」

「僕は協会なんか大嫌いだ」エルヴィスは言い放った。「13歳になるまでミシシッピ州テュベロのアッセンブリー協会に属していたんだ。それからメンフィスに映ったんだよ。家でさえも踊っちゃいけなかったし、映画に行くのも禁じられていた。楽しむことは全部罪なんだ。(中略
自分の好きなものが何もかも禁止される宗教なんて、どこかおかしいぜ。人間が喜びを知らない存在になるよう神様が定めているなんて、ぼくには考えられないね。」

ラリーも頷いて言った。
「あなたもそのうち、神様についてもっとたくさん知るようになりますよ」
「君は、神が僕たちを気遣っているなんて、真面目に信じているのか?」エルヴィスの声にはいらだちがはっきりと現れている。
「手を差し出すことが、しなくちゃならない全てですよ。そう言われませんでしたか?」
「ああ、おふくろからな。でも、ぼくはあんな形でおふくろをとってしまった神というのが、どうにもわからないんだ。どこに公平があるんだ。おふくろは僕を洗ってくれたり、服のほころびを縫ってくれたり、お菓子を焼いてくれたり、僕が学校に行くときにほかの誰にも見劣りしないよう何もかも切り詰めて、僕のために命を捧げてくれたんだ。なのに、ようやく僕がおふくろの苦労に報いて、自分の成功を楽しませて挙げられるようになったとき、取られてしまったんだ。一体、これはどういう事なんだ?」

時計を見ると、エルヴィスとラリーは三時間も話し込んだ。そのとき、ドアがノックされた。
ラリーは反射的に自分の上着を探した。自分のすべき仕事は終わったのだ。
しかし、エルヴィスは彼の腕を力を込めて掴んだ。
「まだ、行かせないぜ。ようやく話せる男を見つけたんだ。あすからは、僕のために働いてくれよ。朝の八時にパラマウントの撮影所で会おう」<了>

『エルヴィス・ザ・ スピリチュアル』より


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さて、あなたはエルヴィスに母親がなくなった事へ対する疑問について、どのような答えを提示しますか?



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Tags: エルヴィス プレスリー

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